新ブランド・エントリーグレードから発売になった初代ガンダム。
エントリーグレード自体は2020年の前半から、いくつかの製品が発売になっていたようですね。
これまでは仮面ライダーやウルトラマンなどのキャラクターでしたが、満を持してガンダムの登場!
ということで、今回は仮組みしたキットを使ってその素性を見ていきたいと思います。
ランナーの紹介は以前の記事にて…!
また、今回から撮影には「自作グラデーションペーパー」を使ってみました。
詳細は以下の記事で。
素立ち
まずは本体から…って、武器などの付属品はないのでキット内容はこれだけで全てです!
過度なスジボリもなく、アニメ劇中のようなシンプルな印象でまとまっていますね。
ほとんどの合わせ目もデザインの一部に見えるよう、うまく配置されています。
可動重視のためか、関節部の切り欠きはやや気になりますが、その分可動範囲は非常に大きいです。(後述します)
体形としては、このままで十分カッコイイですね。
可動範囲、関節について
可動範囲について、まず腕から見ていきます。
肘の可動は90度以上、また肩の可動軸により脇を締めることも可能。
肩関節を真上に上げることができるので、ビームライフルがあれば「ラストシューティング」のポーズも取ることができますね。
腕を真上に上げたところを横から。
肩関節には可動のための大きな切り欠きが見えます。
また肩ブロックにはボールジョイントがそのまま見えてしまっていますね。
このあたりはキットの値段なり、でしょうか。
上腕は肩との接続部で回転できるので、腕をねじるような動きもできます。
首はボールジョイント接続。
ここまで上を向くことができます。
首は360度回転可能。
横向きにするときは少し頭を後ろに反らせ気味になります。
腰もボールジョイント接続で360度の回転ができます。
胴体にボールジョイントの多重関節が仕込まれているので、このようにうつむき加減のポーズも。
ただし前にかがんだ状態を後ろから見ると、このようにスキマが…(笑)
見ての通り胴体内部はスカスカでコアファイターもありません。
脚の付け根は普通のボールジョイントです。
腰回りの装甲は、前側が左右が繋がった状態で前に少し開きます。
左右はボールジョイント接続、後ろ側は固定されていて動きません。
足首もボールジョイント接続。
前方向へはここまで曲がります。
同じ姿勢を後ろから。
最大まで可動範囲を取るとやはりスキマが目立ちます。
腰の下にはスタンド接続用と思われる3mm径の穴が見えますね。
膝も90度以上曲がるので、ここまで上体を反らせることができます。
脚の可動範囲を活かして正座もできます。(笑)
武器など付属品
付属する武器は本体に装着されているビームサーベル2本のみ。
手首も左右それぞれ1種類のみで穴なしの握り手や平手などは付属しません。
左右それぞれのビームサーベルを手に持たせることができます。
ビーム刃はないので柄のみです。
ビーム刃を取り付けられそうな穴が開いているので、他のキットからクリアーパーツのビーム刃を流用してみると良いかもしれません。
特徴的なパーツ分割
このENTRY GRADEではパーツ構成が特徴的なものとなっていますので少し紹介。
写真のランドセルはバーニアまで込みで1パーツという驚きの構成。
バーニアの裏にはデザイン上不要な板が付いていたりしますが、組み立ては非常に簡略化されています。
頭部のパーツ分割もヘルメットは写真の状態で1パーツなので合わせ目なども当然ありません。
側面にパーティングラインは出ますが、処理もそれほど難しくないと思います。
HGUCなどと同様、V字のアンテナ先端には安全のためのフラッグが付きます。
頭部のアップ。
特徴的なのが「カメラアイの黒い輪郭を、パーツ同士のクリアランスにできる影で表現。」(公式HPより)という部分です。
カメラアイの周りは彫りが深くなるように設計されており、自然にできる陰で黒っぽく見えるようになっています。
前情報を聞いたときは、本当にそんなことが…!?という感じでしたが、実際本当にそれっぽく見えるから凄い。
管理人的にはこのキットで一番驚いたポイントです。
合わせ目チェック
合わせ目もほとんどがデザイン的に処理されているので、基本工作をして仕上げる場合も合わせ目消しが必要な箇所はほとんどありません。
と、言うか一か所だけです。(笑)
脚のスネとふくらはぎ部分、あからさまな合わせ目はここだけ!素晴らしい!
形状も単純なので工作の難易度も高くないでしょう。
その他の合わせ目はスジボリに見えるようになっていて目立ちません。
太ももの合わせ目は矢印部分ですが、そのままでも違和感はありませんね。
胴体では矢印の部分に合わせ目が。
ここもそれほど違和感なくデザインの一部になっていると思います。
特にこだわりがなければそのままでも良いかと。
肉抜きチェック
各部の肉抜きについて見ていきます。
上半身では引き出した肩関節に抜きが見えます。
あまり目立つ部分ではありませんし、デザインと割り切れば気にならないかもしれません。
また肉抜きではありませんが、腕にはシールドを取り付けられそうな穴が開いていますね。
武器の付属しないこのキットでは意味のないものになってしまっています。
膝裏にも肉抜きがあります。
膝を曲げた時に見えてしまいますね。
また肉抜きではありませんが、各部の装甲裏にも基本的にモールドの類はありません。
そして恐らく一番目立つのがココ。
足裏のつま先側に大きめの肉抜きが!
立っている状態では見えませんが、いろいろ動かしていると気になるポイントだと思います。
ポーズを取らせてみる
少し動かして遊んでみます。
写真は「ガンダム、大地に立つ!」…前に、トレーラーから起き上がるシーン…のイメージ。
ガンダム本体は手近にあったエポパテの箱に乗せてみました。(笑)
こんなポーズでも足首もばっちり接地します。
公式HPにも載っている、背中のビームサーベルに手をかけるポーズ。
腕の可動範囲はこれでギリギリですが、サーベルの上端にもなんとか手が届きます。
ビームサーベル抜刀!
ということで、両手でビームサーベルを構えることができます。
ポーズ付けの自由度は非常に高いですね。
安くて組みやすい新しいガンプラ
”次世代のファーストガンプラ”誕生!というキャッチコピー(公式HPより)通り、ENTRY GRADEはこれまでのガンプラとは違うアプローチで作られた製品のようです。
パーツ点数も少なく抑えられており組み立ても簡単、パーツ同士の隙間はやや気になるものの非常に広い可動範囲を確保、しかもポリキャップレス。
これならプラモデルを作るのがはじめて…という人でもまず素組みまで完成させることができるでしょう。
一方、モデラー目線でも非常に取り組みやすいキットだと感じます。
新ブランド「ENTRY GRADE」という名前やニッパー不要のタッチゲートなど、今までのプラモデルから見ると未知の要素が大きいですが、その実スナップフィット・多色成型の1/144ガンプラということに変わりはありません。
基本工作を行う場合でも後ハメ加工すら不要というユーザーフレンドリーさ。
多少のアラには目をつぶり、塗装をして仕上げるだけでも楽しいモデラー体験ができそうです。
この次世代のファーストガンプラ、ぜひ体感してみてください…!