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光武をはじめとした多くのサクラ大戦系メカで取り入れられているリベットモールド。
プラモデルでは射出形成の抜きの都合上、曲面上に成形された凸モールドは歪んでしまうことが多く、光武ではその数も多いため目立つポイントでもあります。
手間はかかりますが、ここを修正してあげることで見栄えはグッと良くなりますね…!
リベットの修正方法としてはいくつか方法があるかと思いますが、今回は最近使い始めた新工具・ヒートペンを使ってみました。
扱いに多少の慣れは必要ですが…サイズ選択の自由度も高く、材料費も安価(ランナーを再利用すればタダ!)とメリットも多いものです。
ユーザーの数が少なくマイナー工具という印象もあるヒートペンですが(笑)ぜひもっと普及してもらいものです…!
(※ただし、今回使用した十和田技研HP-1000は当記事作成時点で生産休止中…流通在庫のみとなっています。)
十和田技研 ヒートペン HP-1000
前回の記事でも少し使用していましたが、こちらが今回の主役工具・十和田技研のヒートペンHP-1000。
温度調節ができる半田ごてのようなもので、プラスチックが燃えずに軟化する温度(HP-1000では160℃~270℃の範囲で調節可能)に熱したコテ先でプラ材をパテのように扱ったり、専用のビットを用いて彫刻やモールドのスタンプ付けを行うなど、他の工具では代用できない特殊な加工を可能とするものです。
今回はリベットモールドを造形するための専用ビットを入手したので、そちらを使ってスタンプ付けをしていきます。
こちらが交換用オプションの『丸頭リベットビット』(の先端)。
円柱の先端に半球状の窪みが彫ってあるような形状となっています。
この窪みに熱で柔らかくなったプラ材を充填し、対象に転写することでリベットモールドを造形することができる…という訳です。
この丸頭リベットビットをはじめとしたオプションビット各種は先端径も細かなサイズ違いで充実しています。
(丸頭~は最小0.3mmから最大サイズでは3.6mmまで!)
今回管理人は0.6mmから1.2mmまでを入手しました。
実際のキットパーツと見比べてみたところ、1/35三式光武には0.7mmと0.85mmが丁度良い感じですね。
胴体正面(顔)と肩アーマー、それに下腿に0.85mm、その他のパーツは少し小さめの0.7mmでリベットを造形していきます。
オプションビットの入手は『ブレインファクトリー』の通信販売が利用できます。
注文方法はホームページに記載されているメールアドレスに直接メールで連絡(!)というものですが、管理人の注文時には中の人が迅速丁寧に対応して下さり、とてもスムーズに商品を手に入れることができました。(ありがとうございます。)
興味のある方は躊躇せず(笑)ぜひ下記リンク先のホームページから連絡を取ってみてください。
(前述のように、現在は肝心のヒートペン本体が生産休止中という問題はありますが…)
(参考リンク)
ブレイン・ファクトリー ヒートペン関連限定品商品情報
そしてこちらはキットの肩アーマー。
パーツ表面にリベットが造形されていますが、曲面上にある凸モールドなのでどうしても形が歪んでしまいます。
(この写真では見やすいようにリベット部分に水性ペンで色を付けています)
以前の素組みレビューで掲載した画像より。
リベットの一部は縦長の、イチゴの種のような形になってしまっています。
今回はこれを修正する訳です。
まずは下準備として、キットのリベットモールドは全て削り落としてしまいます。
平ノミで大まかに削った後に金ヤスリで成形、さらにペーパーがけをしておけば良いですね。
表面処理の工程と同様ですが、管理人は400番までしかペーパーはかけません。
0.85mmのリベットを打つ予定のパーツはこれだけ。
左右対称のパーツは念のため片側ずつ作業を行い、キット既存のリベット位置を参考にして修正を行います。
リベットを打つ位置の目安として、鉛筆で線を書き込みました。
そしていざヒートペンでリベットを造形したものがこちら…!
事前に廃ランナーで十分に練習をしてから臨んだのですが…慣れないとけっこう難しいですね。
温度が高めだとビットを離すときに糸を引いてしまう失敗が起こりやすいです。
設定は最低の160℃か、場合によってはそれでも高めなくらいかもしれません。
(作業時の温度を160℃から更に下げるにはコテ先に息を吹きかけて冷ますという方法があるようです。)
コテ先をパーツから離すタイミングも慣れでコツを掴むしかなく、離すのが遅いと造形したリベットの周りに円周状の窪みができてしまいます。
パーツにコテ先を押し付けていると充填したプラ材がパーツ側に移行するにつれてコテ先の周りにジワッと染み出してくるのが目視できるのですが、その一歩手前でコテを離すくらいが丁度良いかな…という感じです。
時間にすると一秒未満なので、上手くできるようになるには感覚に慣れていくしかないですね…
また、高温に熱されたコテ先を目的の場所に一発で当てなければいけない…というのも作業を難しくしている原因の一つ。
更にこの肩アーマーのように単純な形状のパーツならまだ良いのですが、入り組んだ箇所での作業となる場合、高温のコテ先が余計な箇所に触れるとその場所を溶かしてしまう…という危険もあります。
実際、上の画像の肩アーマーでも位置決めが上手くいかず、一度成型したリベットをつぶして作り直している箇所があります。
リベットをつぶす作業自体は、溶接用のビット『ウェルダー』でなすってからペーパーがけをするくらいで完了するので非常に簡単なのですが…結局時間はかかってしまうため中々スッキリとはしません。
そこで、別のパーツでは『プラ板上に造形したリベットを削いで使う』という方法を試してみました。
これならいくら失敗しても数多く作ったリベットの中から上手くいったものを選んで使えば良いですし、後からの接着となるので位置決めも楽にできそうです。
上の画像は0.5mmプラ板の上に0.85mm径のリベットを50個ほど作ってみたもの。
これを一つ一つ削いでキットパーツに移植する訳です。
平ノミは、ここではゴッドハンドの『ビットブレード 1.5mm』を使いました。
管理人は同サイズのスピンブレードも持っているのですが、ノミとしての使用ならビットブレードの方が刃先の剛性が高くて格段に扱いやすいです。
削いだリベットは細か過ぎてピンセットでは掴むことができないので、アートナイフの刃先で刺して保持します。
接着は溶剤系の流し込みプラセメントで。
リベット側もプラモデルのパーツと同素材なので接着でも楽ができます。
先に位置決めをしてからハケを軽く当てて接着剤を流し込んみ、リベットを固定するイメージですね。
今回使っているクレオスのMr.セメントSPBは接着剤が流れた場所が黒くなるのでパーツの状態が把握しやすく扱いやすい一品です。
そしてリベットの接着ができた胴体正面(顔)パーツ。
カメラアイのレール周囲などは奥まった形状となっている上に接着シロが少ないので、ヒートペンのコテ先を直接当てる方法では作業の難易度が非常に高くなってしまいます。
あらかじめ造形しておいたリベットを移植する方法では、熱したコテ先でパーツを破損する心配もなく位置決めも楽に行うことができますね。
足(下腿)パーツに新規のスジ彫りを追加
あとは同様に既存のリベットモールドを置き換えていけば良いのですが…
どうやら足(下腿)のパーツだけは追加でもう一加工をする必要がありそうです。
上の画像はキットのリベットモールドにペンで印をつけたものですが、何だかリベットの間隔が変ですね…!?
困った時の設定画…ということでキットのインストに載っている塗装参考図を見てみましょう。
これは前面からの図ですが、リベットは等間隔で配置されています。
ここはとりあえず問題なし。
そして後ろ側。
キットでは省略されているスジ彫りによって装甲の分割ラインが表現されており、その分割された装甲の縁を止めるようなイメージでリベットが配置されているようですね。
キットパーツにはこのスジ彫りがないために近い間隔で打ってあるリベットの機能が想像しづらく、違和感があったという訳です。
今回の制作では基本的にキットで省略されているスジ彫りは追加しない方針でしたが、例外的にここだけは彫り直しておく必要がありそうですね。
ということで、新規スジ彫りの追加手順について見ていきます。
と言っても、ごく短い直線を彫るだけなので実に簡単なものですけどね。
まずは鉛筆でパーツに下書き。
この画像では同時にリベットを打つ位置の目安も書き込んでしまっているので、ぱっと見、状態が分かりにくいかもしれないですが…
画像正面にある一本の線がスジ彫り位置のガイドとなるものです。
新規のスジ彫りを入れる方法にも色々あると思いますが、今回はフリーハンドのアートナイフでケガキを入れたものをアタリにし、スジを整えていきます。
先に書き込んだ鉛筆の下書きを目安にナイフの刃先を押し当て、パーツに目印のキズを付けていきますよ。
この時に付けたキズの位置が最後まで影響するので慎重に…!
刃先で『切る』のではなく、刃を『押し付けて』キズを付けるイメージですね。
別角度から。
刃を寝かせて押し付けるように作業します。
刃先を立てて『切る』ようにすると線が安定しませんよ…!
ここでのキズはあくまでもアタリなので、ごく浅いもので十分です。
しっかりと切り込むことよりも線がぶれないことを重視しましょう。
ナイフでキズを付けることができたら、ニードルに持ち替えてアタリのキズを更にはっきりとさせていきます。
ここから先の作業はキット既存のスジ彫りを彫り直す作業と殆ど同じですね。
極力、力を入れず…『彫る』のではなく『撫でる』ような力加減で何十回もキズをなぞります。
全く力を入れなくても、大体30回目くらいからアタリもかなりハッキリとしてくる感覚を感じられるかと…
次はエッチングノコ。
今回は直線のスジ彫りなので、きれいな直線を出しやすいエッチングノコで更にアタリをなぞります。
ここで使っているのは雲母堂本舗のライナーソー0.08mm B型。
デザインナイフ規格のホルダーに取り付けて使う極薄・小型のスジ彫り向けエッチングノコです。
扱いやすい工具なのですが、如何せんマイナー過ぎるのと(笑)、現在は既に販売終了しているのか、手に入りづらい一品になってしまったようですね。
管理人も今使っているものがヘタったら代わりの工具や工作方法を考えていかないと…と思います。
そしてシモムラアレックのホーリー 0.1mmです。
ここでの彫り込みができれば作業完了となりますが、最後まで気を抜かずに『撫でる』力加減でアタリをなぞっていきます。
数十回撫でてスジが深くなり刃先がブレない確信を持てたなら、ここで初めて少しだけ力を入れ、カリカリと彫り込んで仕上げましょう。
ここまでの作業で彫り込んだ新規スジ彫り。
手順を踏んで作業を進めたことでスジのブレを抑えることができたと思います。
ガンプラ系ではハイディテールの仕上げが流行ということもあり、スジ彫りは専用の工具も一昔前に比べると随分と充実しましたが、とりあえずシモムラアレックのホーリーは文句なしに扱いやすくオススメです。
最後にはペーパーがけで面を整えて終了です。
ここでは手元にあった神ヤスの400番を使っていますが、もちろん普通のペーパーでも良いですよ。
ペーパーがけまでが終わり、これが仕上がりの状態になります。
管理人としては結構キレイに彫れたかな…という感じなのですが、皆さんの目にはどう映るでしょうか…?
とりあえず現在の技量ではこれが限界…というレベルで気を遣って彫ったので(笑)、もう先の作業に進もうと思います。
スジ彫りはセンスも問われますし、いつまでも要修行…!というところですね。
足(下腿)のリベットは…ヒートペンでパーツに直打ち
スジ彫りの追加ができたら、改めてリベットの打ち直し…なのですが、ここではまたヒートペンでパーツに直打ちをしてみました。
ヒートペンを最近使い始めたばかりの管理人にとって実際の作業はまだまだ試行錯誤の連続なので、道具の扱いに慣れる意味でももう一度挑戦…といったところです。
そして上の画像は案の定失敗している場面です。(笑)
コテ先の温度が高いと充填したプラ材がコテ側から上手く離れてくれず、引っ張られて糸を引いてしまうのです。
こうなってしまったら当然やり直し。
取説によると、本体が設定温度まで加熱され安定するまでには電源ONから20分が必要ということです。
なのですが、高温設定で電源を入れて加熱してから設定温度を下げる…といったような横着をすると温度が必要以上に高くなり過ぎ、このような糸引き状態になりやすいようです。(そりゃそうか)
モールドのスタンプ作業は低温の方が扱い易いですから、横着せずに最低設定の160℃で20分待つのもコツの一つかもしれません。
溶接や肉盛りなら200℃以上の高温で使用することになるので、一気に温度を上げてしまっても良いのですけどね。
数度のやり直しを経て(笑)リベットの修正が完了したパーツ(左)。
中央に一本スジ彫りを追加したことで、リベットが打たれた間隔もより自然に見えるようになりました。
キットのまま(右)のパーツと比べると、立体感も増し、メリハリもついたような印象がありますね。
ヒートペン直打ちではやはりコテ先を当てる位置の微調整が難しく、よく見るとそれぞれのリベットの位置が微妙にブレているような気もしますが…
パッと見、言われなければ分からない範囲でしょうか?(汗)
大まかにはヨシ!ということで今回はこれ以上の深追いはしませんが、先ほどの胴体パーツの例のように、別に造形したリベットを削いで使う方法の方がより完成度を高められるのかもしれませんね。
その他、注意するパーツ
残りのパーツも同様にキットのリベットを削り落とし、ヒートペンで造形したリベットを貼り付けていけば良いのですが、一部注意しなければならないパーツがあります。
上の画像は足首パーツなのですが、キットではリベットの位置が変なのです…
あるはずのリベットがなかったり、逆に設定にはないリベットが造形されていたりと…各部の省略されたスジ彫りモールドといい、このキットのディテール再現は割とアバウトな部分があるのかもしれません。
より正確に作るなら、キットのリベットモールドの配置を信じてそのまま作り直すのではなく、インストに掲載されている設定画と見比べながら作業を進めていく必要がありますね。
今回は設定画のデザインを尊重…ということで、この足首のように明らかに設定と異なっている部分は修正してのリベット配置を行いました。
とは言え、ここも『言われなければ分からない』部分ではあると思うので、どこまで拘るかは制作者の考え方次第と言ったところでしょうか。
なお、これ以降のリベット修正は全てプラ板上に造形したリベットを削いで移植する方法で行っています。
このキットで必要なリベットの総数は地味に多く…仕上がりの精度だけでなく作業効率の面からしてもこちらの方法を採用した方が良かったですね。
この画像は余り物の0.5mmプラ板の切れ端に0.7mmリベットを120個ほど打ったもの。
これを一つ一つパーツに直打ちして、失敗したらその都度修正して…なんて作業を想像すると、何時までたっても終わる気がしません。笑
また、ヒートペンでリベットを造形することのメリットとして、圧倒的なランニングコストの安さがありますね。
これだけの数のリベットを、例えばWAVEの『R・リベット』に代表されるような市販の改造パーツで賄っていたら…と考えると、お金もかなりかかってしまいます。
ヒートペンで造形すれば材料費はごく安く、それこそ廃ランナーを利用すれば廃品利用で実質タダ!といったところです。
充填用のプラ材として廃ランナーを利用するには『ウェルダー』のビットでランナーを薄く延ばして板状に加工する必要があるため、今回管理人は作業効率を考えて0.5mm厚のプラ板を使いましたが、それでも改造パーツの購入代に比べればプラ板の値段などは微々たるものですね。
何よりも『市販パーツをそのまま貼った』のではなく、『自分で作ったパーツを使った』という方が、モデラーとしての満足感も高いかと。笑
リベットではないが…頭頂部サブカメラ(?)も改修
最後に、リベットではないのですが同様に加工できる部分として頭頂部のサブカメラ(?)にも手を入れておこうかと思います。
設定画を見ると、小さなレンズ状パーツが埋め込まれている頭頂部。
キットのパーツではごく浅い丸モールドが彫り込まれているのみなので、リベットをレンズとして埋め込んでみましょう。
同じパーツの後ろ側にもサブカメラらしき装備があるようです。
こちらは凸モールドがありますが大味な造形なので、一旦削り落としてからリベットを埋め込みます。
前側の加工から。
リベットをそのまま埋め込んだだけでは違和感があるので、周りをそれらしく加工します。
1.2mmのドリルで穴を開け、穴の入り口は2.0mmの球形ビットで面取りをしました。
設定画とは少し異なる形状ですが、ここは雰囲気重視で。
1.0mmのリベットをプラ板上に成形し、ノミで剥がして移植します。
ピンセットで位置決めをしてから、流し込み接着剤でサッと固定しました。
中々立体感のある仕上がりになったのではないでしょうか…!
後ろ側も下処理からしていきます。
キットのモールドは削り落とし、平ノミで削り込み。
さらにそのままリベットを貼ると出目金になってしまうので、やはりこちらも穴を彫りこんでおきます。
こちらの穴は1.0mmのドリルで彫りました。
こちらは前側よりも少し小さめ、0.85mmのリベットを埋め込んで完成です。
ここも厳密には設定画の通りではないのですが…それらしくはなったでしょうか。
本体まわりのパーツと合わせてみました。
塗装でレンズ部分を塗り分けてやれば、効果的なワンポイントになってくれそう。
リベット状のモールドは切り取ってレンズとして使えることも考えると、ヒートペンのリベットビットも色々と使い道がありそうな工具です。
改造パーツに頼らなくても小サイズのレンズを自分で作り出せるのは融通が利いて良いですね…!
おしまい
画像はリベットを打ち直したパーツの一覧です。
厳密にはこれ以外にもリベットが造形されたパーツはあるのですが、明らかに形が歪んでいない部分に関してはキットのものを活かすことにしました。
しかしそれでもこのパーツ数。
曲面主体デザインの光武にとっては、全身のかなりの部分で凸モールドであるリベットは歪んで成型されてしまいます。
かかる手間の分だけ、その効果も大きいといったところでしょうか。
今回はヒートペンを使ったことで任意のサイズのリベットを無限に作り出すことができるようになったので、作業としてはかなり楽ができたと思います。
これでヒートペンを使わないとなると、市販パーツを貼りまくるか、リベットの部位にピンバイスで窪みを彫った上でDIY店などで入手できる1mm径の鉄球を埋め込むか…などといった方法が考えられます。
(更に言えば、古には伸ばしランナーの先端を線香であぶって丸めるというものもありましたね。)
しかし…市販パーツはお金が掛かりすぎ、また鉄球はオーバーサイズな上に余った鉄球の使い道がない(笑)という問題もあるため、ヒートペンを使ったリベット再生はこの種の工作方法としては現状ベストなのではないでしょうか。
作業に多少の慣れが必要なのと、オプションビットも含めた初期投資はそれなりに必要なこと、更に肝心のヒートペン・HP-1000が販売休止中なこと(!)は考慮する必要がありますが、管理人としてもこのヒートペンはもっと普及してもらいたいツールですね。
リベットの造形に限らずとも、例えば今回の内容では扱いませんでしたが、廃ランナーを利用したスチロール樹脂の同素材による肉盛り・充填・裏打ちなど、他の工具では代替できない加工が可能となり、一度使用するともうパテには戻れない魅力があります。
何より、今まで引火の危険を考慮しなければならなかったプラ材の熱加工を比較的安全に行うことができるようになったのは画期的なことですね。
他メーカーの競合製品も幾つか存在しますが、充実したオプションビットや温度を細かく設定可能な点など、この製品でしか実現できない工作内容は多いです。
生産休止のタイミングで使い始めた管理人は完全に乗り遅れ気味なのですが(笑)、これからの工作で多用して少しずつ慣れていこうと思います。
そして、光武の工作はもう少し続きます。
次はある意味このキット最大の鬼門である関節の修正について見ていきます。
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